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若林久未来、アルマ・シャンツァー
Kumiko Wakabayashi, Alma Schanzer
carnation×reincarnation
2人の女性写真作家は世代も国籍も違う。共通点は、古典写真技法をベースに現代表現を試み、 「女性、生命、自由」をテーマにした作品制作をすることである。タイトルの1つ「carnation」 の原義はラテン語の「carnis(肉)」である。シャンツァーのガラス湿版作品は1974年の「カーネー ション革命」に発想を得る。ポルトガルで独裁権のエスタドノヴォが倒されその際、兵士達は銃 の中にカーネーションの花を挿し、この花は無血革命のシンボルとなる。その象徴的な花をイラ ン人女性達に持たせ、自由を表現した。 2つ目のタイトルの「reincarnation」は、「輪廻転生 ・肉体を与えられる」という意味である。 若林のヴァンダイクブラウン作品・サイアノ作品はクリムトの「女性の三時代」に発想を得る。祖 母、孫、ひ孫をモデルに「生」と「死」を繰り返していく輪廻転生を表現した。 また、19世紀に流行した光学玩具いわゆる「ソーマトロープ」を再現し、写真と動画の架け橋 となることを目指した2人の共同作品も展示される。
おもちゃ映画ミュージアム
〒604‐8805 京都市中京区壬生馬場町29-1
Open: 4/15-5/14 10:30-17:00 Closed: Mon. Tue.
10:30 - 17:00
¥500